あーこれ、夢なのかもって思った。
肩押されて、さんが俺をまたいできて、上から乱暴なくらい舌が絡み付いてくる。
クラクラする。複流煙心配してるけど、こんなキスしたら意味ないんじゃないっすかね。
はあ、と漏れたさんの吐息が俺の脳をぐちゃぐちゃにかきまわす。
これ夢なのかな。だったらやばいな。

夢精は避けられない。

























Thank-you Smoking.-----17











































「んっ・・・」
ピチャ、と聞いた事ないくらいいやらしい音がして、糸を引く暇もないくらいの舌が花井の舌を追う。
脳がパンクしそうな花井も、のうなじに手を伸ばして引き寄せる。
腹に感じるの体重。頬を掠めるの髪。うっすら目をあければ、のぼせ上がった瞳が閉まったり開いたり。非情に卑猥だった。
ブチン、と音がして、胸を見るとが花井をシャツを脱がせようとしてボタンを引きちぎってしまっていたらしい。
「やべ・・ちぎれ・・た」
「―っ!!」
がば、と今度は花井がを押し倒す。手の中のボタンが転がり落ちて、床に小さな音を立てた。
見上げた余裕の無い顔の花井を、心底愛しく思う。は腹からシャツの間に指を滑り込ませると、探るように花井の胸板を撫でた。
花井も、まるで教えてもらうように同じ風にの服に手をかける。少し戸惑う彼が一瞬と目を合わせると、瞬く間にまた深いキスが始まる。
不器用に素肌までたどり着いた手が、ゆっくりと腹を撫でるとが笑った。
「くすぐった・・・」
「え?」
「こしょばいわ・・・」
それすら色っぽくてたまらなくて。花井が耳を舐め挙げると、首にまわされた手に力がこもる。
「あっ・・・や、」
服に入れた手が膨らみに到達する。一瞬止まった花井を見抜き、は少しだけ顔を離して両手をバンザイした。
花井はまたがったまま、服を上に上げる。暗くするまでのスイッチの距離ですら余裕のない2人がかぶっている布団から漏れ出した光が
の白い肌と、濃い色のブラジャーを映し出した。
あらわになった鎖骨に舌を這わせる。はあ、と小さな色づいた溜息が聞こえる。
「んーっ・・・」
声をこらえながら、は少し余裕なさげに花井のシャツも一気に脱がす。バンザイのタイミングを間違った花井がモタモタ服を脱ぐと、
は起き上がり大きな背中に手をまわして、ぎゅっと、花井を抱きしめた。
花井もまわした腕に力をこめる。小さな体が潰れてしまっても、自分の中にはいっちゃったらそれでいいかもしれないとすら思う。
肩にアゴを置いたが、耳元で囁いた。
「ブラとっていいよー」
「へ?あっ・・・」
実際手に触れるのは初めてのホックに手をかけると、思ったより簡単にそれはパチンとはずれた。
その瞬間、の熱い吐息が花井の耳にかかる。ゾクゾクと、快感が背中を伝う。
ハラリとブラが落ちると、目の前に広がったのは滓かに反応を示す胸。触れていいものかどうかすら戸惑う、童貞。
「花井君、見すぎ・・・」
呆れたようにそう笑ったにハッとなり、とりあえずもう一度抱きしめると、さっきよりもっともっと気持ちいい素肌の感触が広がる。
気持ちのいい感触に背中をなでまわす、と、がはぁと息をする。
「ぁっ、ん」
「・・・気持ちいいんスか?背中」
「うー・・・」
返事なんだかそうじゃないんだか、分からない言葉でも顔を見れば答えは明白。
は目をつぶって、その感覚に酔いしれている。花井は我慢できず、片手での胸に触れる。
「んっ」
「すげー・・・やわらか・・・い」
「んーっ・・・ぁ」
頂点を指先で擦ると、背中が跳ねる。もっともっと。いつもと違う顔が見たい。全部、知ってる顔にしたい。
のどうゆう顔も全部しってるひとになりたい。誰も知らない顔が見たい。
無理やりかがんでベロリと舐め挙げると、は切なそうにうつむいた。
「うぁあ・・・もぉ」
何度も、舌をやわらかくしたり硬くしたり。そのたび少しだけ動く眉毛が、たまらなく、かわいい。
本当に少しの間だけ、花井の舌に翻弄されていただったが、ぐ、と力を入れて花井に飛びつく。
そして、ためらうこともなくズボンの上からとっくに張り裂けそうになっているペニスをなぜる。
「うっ・・・ぁ」
「・・・・」
黙ったまま、座っている花井のヒザにネコのようにまとわりつく。
目の前のベルトをせわしなく外し、ファスナーをおろすと、パンツの上から窮屈そうにペニスが頭をもたげている。
親指と人差し指でつまむように撫でてみれば、かわいい声が聞こえてきて。
パンツを下ろすと、布団越しの明かりの中、すっかり赤みをまとったペニスがそのまま視界をふさいだ。
「ちょ、・・・さんっ」
「んー・・・」
ちゅ、とキスをする。ビク、と過剰に反応するヒザは先ほどからの胸のやわらかを感じていて
ソコすら気持ちよくて、俺は全身性感帯だったのかもしれないとうっすら足りない頭で思った。
むせかえるようなペニスの匂いに、頭をクラクラさせながら。指で包み込むと、腹のあたりに違和感を感じて振り返った。
花井がのジーンズのボタンを外している。もどかしそうに、ファスナーをおろし、力まかせに引っ張ると
下着だけをまとったやけに卑猥なの出来上がり。正直、素っ裸より全然欲情するかも。
花井はつばを飲み込んで、そっとヘソから下へと長い指を這わせる。
練習からきた小さな豆が、の肌をなぞって、下着の中へすべりこんだ。
「んっ」
「うわ・・・」
カーブまで差し掛かったところで、指に感じるのはネットリとしたヌメり。
「濡れてる・・・」
そのまま少し指を曲げると、割れ目に飲み込まれる。ヌメヌメが、指を包み込んで汚していく。
「ひぁっ・・・ちょ、はな、いくっン」
「・・・・・・」
ゆっくり、まるで導かれるように指を埋め込む。
とっくに弄ぶ余裕のなくなったが花井の腰にしがみついたせいで、といきを漏らすたびにペニスに息がかかる。
太ももまでかかった下着を一気に引き抜くと、触れた太ももまで濡れてキラめく。
花井は一旦指を止め、これもまた頭がおかしくなりそうな淫猥な匂いを感じた。
「・・・さん」
「な、に」
涙目の彼女は最高にそそる。っていうか、さっきからイくのを我慢しっぱなしで
カウパーはドロドロで、いまにもあふれて筋を伝いそうだ。
今気を抜けば、一瞬でいける自信がある。
花井はを押し倒し、またがり、自分の股間の間にあるの秘部に手を伸ばす。
「これ・・・どこに入れるんスか?」
「は?っ・・・そんなっ・・・」
たがグチャグチャと割れ目をまどろっこしそうにさまよう花井の指に、正直、自分も限界を感じる。
「んーっ・・・あ、んん」
「・・・・」
「そ、こ」
「え?」
指がピタリと止まる。
「そこっ・・・ぐって、」
「力・・入れていいんスか」
「い・・・いれて」
入れたいっスよ。もうとっくに、チンコ入れてむちゃくちゃしたい。でも、もっとこうゆう、ジレた顔もみたい。とてつもなくいやらしい葛藤。
花井はぎゅっと、中指に力を入れる。狭い中が開かれるように、花井の指はズブズブと埋め込まれていった。
「うわ・・・ヤラシー・・・」
「んーっ・・・うっ、ぁ、ん」
「中うごいて、る」
「もー・・・ちょ、うっさい花井」
完全KOの顔でそんな事言われても可愛いだけ。下半身硬くなるだけ。
かき回すと、グチュグチュと音がしてくる。あんなのAVの効果音だと思ってた。ほんとにこんなふうな音が出るんだ。
っつーか・・・さんやべえ。もー・・・ちょっと。ほんと、やべぇんですけど。
「うあぁんっうっ、あっああっ」
指にあわせて漏れる声に、花井は限界の限界を迎えつつあった。
ちゅる、と音を立てて、名残惜しそうに指を引き抜くと、はぁ、と息を整える。
「ゴム。あるんスか」
「・・・・一ヶ月前、取材でしこたまもらいました」
そう言うと、はベッドわきにあった紙袋を指す。
中には、色とりどりのカラフルなパッケージのゴムがひしめきあっていた。
「どっ・・・?」
「あー・・・これかな」
手にとった箱を器用に開けて、は真空パックを一枚取り外す。
あらためて向き合うと、はすっぱだかで花井はズボンからチンコを出しているだけという情けない姿だったので
はゴムをあけないまま口にくわえ、花井のズボンとトランクスをいっきに脱がした。
「つけてあげよっか」
「え?」
「初めてでしょ?こわいし。つけるから・・・ちゃんと見てて。」
そう言うと、花井のペニスに手をかける。う、と小さくうなる花井に、見えないように微笑む。
中からゴムを取り出し、手であふれそうなカウパー液をぬぐう。また小さくうなる花井を、愛しく思う。
ピッタリとあてがい、ぎゅ、と親指と人差し指のリングで下まで下げていく。
目を瞑り始めた花井に気づき、は手をとめる。
「こっ、こら!ちゃんと見とけっつったべ!」
「う?あ、スイマセッ・・・」
もう、と溜息をついて。のリングがゆっくり根元まで降りていくと、キチンと装着された。
「ちゃんと根元までやんなきゃいけないんだよ」
「・・・りょーかいです」
それよりもう。
「いいっすか」
「へ?」
「ちょー・・・限界なんスけど」
切羽詰った顔。何回も見てきたけど、ほんとどうしようもなくくすぐる顔をする。
はコロンと寝転んで、布団を引き寄せた。
「いー・・・ですよー」
「・・・はい」






あてがって、濡れているのを確認する。焦って腰を動かすと、滑って、それでもなんだかがいい声を出すものだから女の体は不思議だ。
「ん、も、もうちょい、下」
「こ、ここ?」
「もうちょい・・・あ、うん」
コク、とうなづく。花井は反射的に、の唇を舐める。は閉じていた目をあけて、今度は自分からキスをした。
ぐ、と腰を進めると、包み込まれる感触が広がる。
「ふぁっ、あ、ああ」
ずぶずぶと、の中に埋まっていく。
キュンキュンと収縮を繰り返すの中は、どうあがいたって最高と言わざるを得ないと思う。
「すげ・・・溶けそう」
根元まで入れると、そう感想を告げた花井が見たのは、眉をゆがめるだった。
「え・・イタイ、っすか?」
「ちょ・・・やめてよ、処女じゃあるまいし」
「・・・平気っすか?」
「ん・・・いいよ、動いても」
腰をひいて、またうなりをあげる。吸い付くようで、引き剥がされるような感覚。今まで感じたことの無い感覚。
夢中で腰を降り始めると、その不格好なリズムに合わせるようにも高い声を上げる。
「んっ・・・あ」
「花・・井くん」
すがるように背中に手をまわすと、うっすら汗をかいている。それすらも興奮材料にしてしまって、密が溢れるばかりで。
っ・・・さん」
「んっ・・・」
「あずさ、って」
「へ?」
「梓って、呼んで、くれませ、んか?」
途切れ途切れの言葉が耳を撫でる。耳から濁流が入り込んできて、全身に痺れを与える。
そんなお願いって卑怯だなあ。可愛すぎる。

「あっ・・・ずさ」
「・・・
「んっ・・・梓」
「・・・
「あっ・・・おっき・・・」
「やば、イく」
「ん!!!」
「っ!!!」











花井梓16歳。
に、童貞を、あげてしまいました。


























ヴヴヴヴヴ、と鈍い音で、いつの間にか眠ってしまっていたと花井が起き上がる。
「なに?メール?でんわ?」
「あー・・・アラームです」
パチン、と、携帯を閉じた花井が少し恥ずかしそうな顔をする。
目覚めて、そこに、裸のがいた。夢じゃない。夢精じゃない。セックス、した。
「え!?もうそんな時間?」
眠そうだった目がパチリと見開かれる。
「いや・・・3時っすけど。俺朝練あるから・・・」
ボリボリ頭をかく花井を無視し、は飛び上がってシーツ一枚まとって部屋を出て行った。
足元に転がるティッシュの塊。うっすらゴムの透けているのが、ちょっと笑える。
そして数分後、Tシャツを手にして戻ってくる。
髪の毛ばボワンボワンの寝癖で、なんか変な人形みたいで不謹慎にも笑った花井を無視しては焦りっぱなし。
「おかっ・・おかーさん心配してない??」
「あー・・・・」
ぶっちゃけ知ったこっちゃない花井。反抗期ですね、そうですね。
「泊まることなにも言ってないんでしょおおお??」
「いや、そっすけど」
「とにかく、コレ着て!取材でもらったからきれいだよ!」
「いや、シャツ・・・」
「だめだよあんな背中に穴あいてんの!」
ああどうしようどうしようとバタバタしながらまた部屋を出ていったを、まだ少しだけまどろみの中で
花井はぼーと見つめる。
さんってあんな慌てるんだ。やべ、超可愛い・・・。
そしてダラダラと起き上がり、差し出された薄緑のシャツを着てみればサイズはピッタリで。
布団の中からズボンとパンツを探し当て、一気に腰まで上げるとパンツが少し濡れてひんやりしていた。ハズカスィー。
カチャカチャとベルトを締め出した花井に、本日二度目の登場、のは身支度万全だった。
「送ってくから、帰るよ!」
「・・・なんすかそのサングラス」
「なんか顔ムクんでたからかくしてんの!もーはやくはやく!!上着どれっ??」
「あーはいはい」
「ちょっとは急げよおおおお!!」


それから転がり込むように車に乗ると、結構スピードを出しながらはサーモマグに即効で入れたコーヒーを飲みだす。
「飲む?甘いけど」
そう言われて、助手席でひとくち飲むと、確かに甘いが美味しいと思った。
途端、が噴出す。
「・・・なんすか?」
「いや・・・昔さあ、キミと夜明けのコーヒーがどーのこーのっていうくどき文句があったんさ」
「へー・・・」
こきゅ、と甘いコーヒーがノドを満たしていく。
「知らないか」
「知らないっすね」




「あ、そうそう」
思い出したように、がハンドルをきりながら言う。
「今日、あの女の子に謝るんだよ」
「は?」
皆目検討がつかない花井の下半身を指差す。え?チンコ?ちがう?え?
は。ポケットから出てきた、しわくちゃになった手紙。
「なっ・・・読んだんスか?」
「読まねーよ人の手紙なんか」
バレンタインにあんな手紙もらうっつったら検討ついてアタリマエ。そう言って窓をあけたはタバコを口にする。
「花井君、なんも言わないでふるとか最低だと思いますよ私は」
「・・・はい」
「まー、気持ちは嬉しいよ、あたしはね」
でもちゃんとその子にも言ってあげて。そう微笑むの煙が、やっぱりどこか境界線のようで。


家までの最後の信号は赤で、花井はここまででいいと車を降りた。
曲がりなりにも朝帰り。家の前で家族じゃなくてもご近所に見つかったら、一家は一大事になってしまう。
赤信号の意味がないくらい、人も車もそこにはなくて
少しがんばって花井がキスをすると、今度は逃げなかった彼が見たのはめいっぱい笑うグラサン女だった。

さん・・・」
「んー?」
「グラサン似合わね!」
「ちょ!」









結局逃げるように走り出した花井に
冬の夜明けはまだ少し早いようで、白い息だけが長かった今日の終わりを告げた。




























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