阿部ええええええええ逃げて!!!!!!超逃げてえええええええええええ!!!!
は???なんだよお前・・・らっ・・・・・・・・・・ぎゃああああああああああ!!!!!!!!!!
うわあああああああああああでたああああああああああああああ!!!!
わあああああああああああああああああああ!!あかん!!!ほんまにあかんでえええええええええええええ!!!!!
わああああああああああん!!!!だれかあああああああああああ!!!!!
でたよおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!











Thank-you Smoking.-----49






















「・・・え?」
なんか帰ってくるのが遅いと思っていた矢先、玄関が開く音がして
ハラペコ4人と百枝、篠岡、志賀が出迎えると
全員漫画みたいに薄汚れて、三橋なんか頭にハッパまでつけてきて
「な・・・なにがあった?」
「・・・・・・・・いのっ・・・・・」
恐怖と安堵で全員顔がひきつっていて。いつの間にそうなったのか、九条はをおんぶしていた。

転がるように山をくだったメンバーたちが命からがら逃げてきた事を説明すると
百枝はニッコリ笑って、まぁ怪我してないみたいだからよかったと片付けた。大物めが!!
そのあと何事もなかったかのように料理を手伝わされ、ふに落ちないと思いつつみんなで一生懸命てんぷらや味噌汁を作る。
外から笑い声が聞こえてきてみてみると、七輪で焼きオニギリを作っていると田島と泉がキャッキャキャッキャと笑っていた。
「コーちゃん醤油塗ってってば!」
さん持ってるじゃないっすか醤油!」
「あ〜うんまそお〜いーにおーい」
「つまみ食いしちゃおーぜ・・・」
「こら!」
ギクッとして振り返ると花井がいて。
「田島、去年もシガポに怒られてただろ!」
「いっけねー忘れてた。タハハ」
ふと見下ろすと、がちいさく座ってぱたぱたとウチワで七輪をあおいでいる。
「もーお前ら中手伝ってろ」
「へいへい」
「ふあーい」
ふん、と鼻息をもらして。花井はごく自然(を装いつつ)にの向かいに座る。
手持ち無沙汰でさいばしを掴んで、コロン、とおにぎりをひっくりかえした。

「花井君」
「はい」
「さっきねー・・・猪にあったんだよ」
「聞きましたよ」
パチパチとお米のはじける音と、醤油のこげるいいにおいがする。大量の焼きオニギリも、あと少しで全部焼き終わりそう。
「もーね・・・」
「はい」
ぎゅう・・・っとうちわを掴んだかと思うと。は顔をあげて、やっぱ理解不可能だが嬉しそうな顔で。
つまり、花井の大好きな顔で。
「ちょーーーーーこわかった!!まじで!」
「ははは」
「いやほんっと、死ぬかと思った!」
「よかったっすよ、ケガなくて」
「ねー奇跡だよね。あ〜でもおもしろかった」
あなたは九条に感謝しなさい、と言うと、死ぬほどありがとうっつったら大丈夫だとウソだかなんだか分からない返しをされた。
でもいいなあ、さんおんぶとかいいなあ。
花井の一瞬のジェラスィーは全員同じなようで
いい事したのに、九条ってばちょっと損なカンジだ。






かぽーん。去年も行った銭湯につかると、なんだか今日の疲れがとれていくようで。
「ふいー」
オッサンくさい矢倉に笑いながら、頭を洗っている水谷が思い出す。
「でも今日のイガは最高だったね」
「あーほんっと、まじ爆笑モンだった」
「ちょ、水谷先輩!」
もーやめてくださいよーと情けない声を出す井上にまた笑って。
花井はタオルを頭の上に乗せ、ふっと女風呂との壁を見る。
今となりでさんは風呂にはいっているんだ・・・ああ・・・なんというか・・・
「お前・・・エロい想像してんじゃねーぞ」
阿部が本気で呆れたように言ったモンだから、花井は顔を真っ赤にした。
「してねーし・・」
「・・・花井ってウソつけねーよな」




「あーきもちかったああ」
「コラ田島、ちゃんと拭けって」
「だああもうちょっときゅーけー!」
タオル一枚腰に巻いた田島がドタッとベンチに座り込むと、キャハハ、と声が聞こえてきて
申し訳ないが、男子全員押し黙った。それこそ貝のように。貝の如く。
「あーチヨちゃんのブラか〜わいいい!!」
「え?そうですか?安物ですよぉ」
「似合ってるよーチヨちゃんってかんじ!」
「あ!さんのブラも可愛い〜!ドクロですかソレ?」
「そーかわいいでしょ!こないだ買ったんだー」
「え、どこで買ったんですか?」
「今度一緒に行く?けっこー安いけどかわいいのいっぱいあんの」
「やーん行きたいです!」
「しかし・・・まりあはまた胸でっかくなったんじゃない?」
「え?ああ・・・そうかもね」
「ねえねえ、でかいと可愛いデザインがないってマジ?」
「あ、マジ!言えるね」
「チクショー!!言ってみてえ!!」
「あたしも言ってみたーい!」


「っ・・・・・・・・」
「・・・花井・・・ドクロのブラって」
「何も言うなっ・・・」
一応ゆっとくけど、そんなん見た事ないからな!







寝るまでの約1時間。腹ごなしに散歩に出るものもあれば、部屋の中でトランプに勤しむものもいる。
ダラダラした雰囲気の中で、台所にはと篠岡の影があった。
明日の朝ごはんの準備を少しでも軽くしておく、と下ごしらえを始めた篠岡を、は手伝う。
「これここに置いといていい?」
「あ、はい」
近所の方からもらったぬかづけを横において、はふーっと充実した溜息をつく。
それを見て、篠岡はふふっと笑った。
「え?なに?なんかヘン?」
「いや・・・さんて、なんかいいなーって」
「ええ?なにそれ」
照れるじゃあん、とはにかんだの顔は、年の差とか性別も超えて、可愛いなあと思う。
「でも、来てくれて良かったです」
「そお?今んとこ邪魔しかしてないけど?」
実質、最終日に買った暁に食おうと決めたイノシシの肉をもらってきたくらいで
あとは毒キノコを発見したり大事な選手におんぶされたりと迷惑しかかけてないといえる。
「そんなことないです。すごく助かってますよ、ほんっと」
去年は百枝に手伝ってもらっていたが、今年はのおかげで監督業に専念させてあげられる。
実質、今百枝は部屋で1人練習試合のスタメンやら配置を決めていた。
「んー・・・ありがとう。ほんとはちょっと迷ったんだけどね」
だって仮にも自分はどうあがいたってキャプテンの彼女で、それなりに邪魔なんじゃないかと思った。
今回の参加に花井は関係ないことはモチロンで、ただ純粋に手伝えればいいと思った。
でも他の人の視線ってやっぱり―・・・なんて不安は、どうやらこの場所には存在しないらしい。
それを単純に、嬉しいと、思える。
「迷ったって、花井君ですか?」
「えー?まあねえ?」
「でも今でも不思議!」
「なにが?」
さんってなんか、みんなのさんってカンジで。でもちゃんと花井君の彼女なんですよね」
その言葉を理解するにはほんの少し時間がかかった。
はコップに水道水を注ぎ、ノドをならして半分くらいを飲み干す。
「カノジョ、って言われると照れるけどね」
あーあ。やっぱ可愛いよ、この人。花井君って幸せモノだなあ。
「あたしずーっと聞きたかったんですけど」
「なに?」
「なんで花井君なんですか?あ、ほら、みんないるのにー」
なんで「花井」を選んだのか。べつに花井にギモンがあるわけじゃなく、言ってみれば誰が選ばれたってヘンじゃないっていう意味で。
少し目をまんまるくしたあと、はふっと笑う。
「キスされたからかな」
「え????」
「あいつ、いきなりしてきたんだよ」
まったく考えられなかった事実に、篠岡はぼふっと顔を赤くする。
あの花井君が??あの、いつもさんの前でキョドキョドしてる花井君が??キスしてきた??・えええええ????
一方、ちょっとからかってやるつもりでウソではないにしろ言わなくてもいい事言ってしまっただったが
まさかそんなに驚かれるとは。まったく、可愛いなあもう。
「まぁそんだけならそんだけなんだけどさ」
そんだけにならなかったって事は多分。そんだけじゃないなんかが自分にモトモトあったんじゃないかと思うよ。
その横顔は、ああそれがカノジョの顔なのかなあなんて。




「なんか・・・花井君ってすごい」
「あははは」





このガールズトークは誰にも秘密ね。
そう念を押されて、一日目の夜が終わる。



「・・・なに?」
「え??いや、なんでもないっ」
次の日の朝食、篠岡が花井を見る目が少し変わった。




































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